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東大生・京大生・阪大生・阪大卒が選ぶ「大学生におすすめの漫画50冊」

『映画大好きポンポさん』杉谷 庄吾【人間プラモ】
蒲生由紀子

Edited by  蒲生由紀子

IDかえたけど名刺に書いてたの思い出してもどしました泣 @ykringum

今回は、「大学生が読むのにおすすめの漫画」を阪大漫画研究会、阪大文学部、阪大卒の社会人、東大生、京大生に、1人5冊ずつ選書いただいた。とてもボリューミーな内容になっている。永久保存版だ。

選書していただく人を探すにあたって「5人くらい集まれば良いかな」と思っていたら漫研部員の呼びかけや筆者の人望(?)により10人集まり、おすすめする漫画は計48冊(重複のため)(タイトルは盛った)となった。

 

まず、漫画の選球眼が優れているであろう阪大漫研部員4名。最初からブッ飛ばしていく。

阪大漫研部員が選ぶメジャーな漫画、コアな漫画

部員①たもりんさん Twitter:@biopg67aw

「5歳」(?)

 

『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

 

数ある能力系バトル漫画の中ではやはり断トツ。この漫画に弱い奴と意識の低い奴は出てこない。一般受けを考慮したマイルドな表現が少なく、独特で刺激的な作画と描写は人を選ぶが、その魅力に取り憑かれると何度も読み返したくなる。作者の冨樫はジャンプで連載を再開しては休載を繰り返す問題児だが、それでも熱狂的なファンが作品を支え続けていることから人気さが見て取れる。

 

『鬼滅の刃』吾峠呼世晴

 

鬼と戦う「鬼殺隊」と呼ばれる剣士たちの物語を描いた漫画。読み始める前は正直面白さを見くびっていたが、周りの漫研部員がひたすらに推してくるので読んでみたらこれ面白いわ(やばいわ)、と。展開の魅せ方が尋常じゃなく上手い。物語、バトル、キャラ、どれを取っても文句なしに完成度が高い。今人に勧めたい漫画第1位である。こんなにワクワク漫画を読めるのは久しぶり。

 

『ポプテピピック』大川ぶくぶ

 

Twitterで日々ポプ子のスクショを貼ってツイートしてる諸君と他日本国民には是非この原作漫画を読んでいただきたい。面白くないから。クソ漫画である。ここでいう「クソ漫画」とは、評価が悪い漫画という意味ではなく、「元からクソ漫画たるべくして生まれた漫画」のことである。このことを分からずポプテピピックはクソだの言っている輩がいるが、それはポプテピピックが「ギャグ漫画」ならぬ「クソ漫画」というジャンルに位置付けられた名作であることを承知した上での発言であるかどうか私は問いたい。

 

『20世紀少年』浦沢直樹

 

本格科学冒険漫画。人生で読んだ漫画の中で最も印象に残っているのがこの作品。続きが読みたくてたまらないとこれ以上に感じた漫画はない。漫画の一コマ一コマが印象的で、特にキャラ同士の会話がすごく自然に描写されており、初めて読んでいた当時は一つ一つのセリフも覚えていたぐらい20世紀少年に没頭していた。とにかく面白いのでオススメしたい。

 

『山本アットホーム』山本アットホーム

 

Twitter発祥のたのしいギャグ漫画。ギャグ漫画候補として数ある作品の中から最も大学生に受けそうな漫画を選んだ。4コマ漫画で言う4コマ目のオチがずっと続く感じ。百聞は一見になんたらということで、とりあえずTwitterで山本アットホームと検索して、漫画をちらっと見てみて欲しい。面白いと思ったら、単行本も1巻だけ出てるので買ってみてはいかがだろう。な?

 

 

部員②来々さん

「漫画が好きな大学院生」

『ARIA』天野こずえ

 

絶対に最後まで読んで欲しい。丁寧に1ページずつ。ありふれた毎日がどれだけ素晴らしいモノなのかを気付かせてくれる作品。日々は絶え間なく過ぎ、人は変わるけど、皆それぞれの今を精一杯生きていて……。「物事の終わり」というものを強く感じさせるのがARIAであり、またそれをどう受け止めるべきか教えてくれるのもARIAである。

 

『青春のアフター』緑のルーペ

 

人を好きな気持ちはこんなにも強くて、醜くて、わがままで、ひたむきで……。人が少なからず持つずるい部分というのがとても巧く描かれている。キャラの心情もとても緻密に表現されていて、共感は個人差があれど、納得という面では読者の大多数をそうさせることができると思う。また物語の見せ方も非常にうまく、感情点、技巧点 ともに最高である。

 

『星屑ニーナ』福島聡

 

一言でいえばロマンチック。ニーナというキャラがこの物語の全てと言っても過言ではないくらい、彼女の魅力がこのストーリーを際立たせている。突飛な場面や要素は多々あるが、それもこれもファンタジーと思えば話の面白さには何ら影響はない。これこそ漫画である。星屑というロボットが学び成長していく、いつもその先にいるニーナという存在に読者も惹かれるであろう。

 

『恋のツキ』新田章

 

これを人生の本質というには余りにも極端なのだが、どこか言い得て妙である。男性と女性が揃ったときに起こりうる雰囲気を上手く表していて、漫画の展開なのにどこかリアリティのある空間になっている、それがこの漫画の面白い部分である。是非はともかくとして、恋愛において下心は切り離せないというコンセプトを巧みに描いた 作品。

 

『星野、目をつぶって。』永椎晃平

 

ジュブナイルと呼ぶべき青春少年少女たちのラブコメディ。一番の魅力は主人公が等身大であり、また一方で時に格好いい存在であることだ。誰しもが一度は抱える不安や劣等感、理想とのギャップ。色んな葛藤が描かれておりそれは漫画とは思えない程、真に迫るものである。星野というヒロインの存在がまたこの漫画をよい雰囲気にしている。是非彼らの物語に触れて欲しい。

 

 

 

部員③石原さん

プロフィール非公開

『惑星のさみだれ』水上悟志

 

世界の破壊を目論む魔法使いとそれを阻止する騎士達によるSFアクション。子どもでもなければ大人でもない、そんな曖昧な立ち位置の大学生である主人公・雨宮夕日は出会いを重ね、大人になっていく。憧れた人のマネでもいい、不器用でも子どもたちにとって自分はもう大人なのだから。大人は楽しいぞって、笑顔を見せつけてやれ。

 

『めしにしましょう』小林銅蟲

 

狂気渦巻く漫画家メシ漫画。浴槽から煮上がる肉塊などトンデモ食材によるトンデモ料理、でも美味そう。美味いめしによって液化した人間が人の形を取り戻す、カツ丼を口にして「スマホ」と叫ぶ、など独特(異常)な表現に引き込まれていく。各話の最後に料理の概念図があるので作ってみるのも一興。

 

『サザンウィンドウ・サザンドア』石山さやか

 

団地で花火を見る夫婦、雪の日に遊ぶ親子、気難しい爺さん、おせっかいな婆さん、一人暮らしのサラリーマン、とある団地に暮らす人々の日常を丁寧に切り取ったオムニバス。団地というと無機質で冷たいイメージがあるが、人の営みが紡がれることでその場は誰かにとっての故郷となる。そんな温かで郷愁溢れる作品。

 

『メタモルフォーゼの縁側』鶴谷香央理

 

老婦人が書店で偶然手にした本は、BL(ボーイズラブ)漫画だった。女子高生が出会った新たな友人は、75歳のおばあさんだった。誰かと好きなものを共有し、語り合うことは楽しい。それは好きなものがなんだって、自分がいくつになったって、誰と話していたって、そんな普遍的な感情が呼び覚まされる作品。

 

『映画大好きポンポさん』杉谷庄吾

 

天才映画プロデューサー・通称ポンポさんの下に根暗な映画オタク、田舎娘、伝説の俳優が集い、映画製作を進めていく物語。個性的で強烈なキャラクター達、テンポのいい展開、痺れるクライマックスと、とにかく爽快感がある。また、主人公の時折見せる狂気めいた映画への執念や才能にはゾクゾクさせられる。

 

 

部員④無銘さん

プロフィール非公開

『はたらく細胞』清水茜

 

この作品では私たち人間の体で毎日頑張ってくれている細胞たちの活躍を擬人化で垣間見ることができます。 現在アニメも放送されており、注目度はとても高いです。細胞の働きから病気、血球の生まれ方まで詳しく説明付きなので生物基礎の勉強にも役立ちます。菌たちも擬人化されているので退治シーンは少々グロテスクですが、繊細な線で描きこまれた絵柄はとても見応えがあります。

 

『アフリカのサラリーマン』ガム

 

アフリカでサラリーマンとして働くライオン、トカゲ、オオハシの三人。動物だってリーマン生活は楽じゃない!?日本人の様な社会生活をする三人(三体?)のお話です。 登場する動物たちはどれもキャラが濃く、ギャグも動物らしさを意識したものからパクリまで豊富で飽きません。メタ発言や荒ぶる発言も多く、笑えると同時にスカッとすることも。

 

『のりタマ』

 

猫待荘に住むフリーターの少女・のりえはある日家の前で猫又のタマを拾います。熱を出していたタマの看病をきっかけに一緒に住むことになった二人をめぐるほのぼのした日常を描いたのがこのお話です。 二人が醸し出すほのぼのした空間に加え、絵柄のゆるさが癒しに拍車をかけています。二冊で終わる短いお話なのでふとしたときにすぐ読める手軽さも魅力です。また猫のお話なので猫好きさんにもおすすめです。

 

『ARIA』天野こずえ

 

このお話は未来に居住可能となった火星の「ネオ・ヴェネツィア」で主人公の水無灯里が「水先案内人(ウンディーネ)」というゴンドラ乗りを目指すものです。 この作品の良さは何より背景や水の美しさです。舞台となったイタリアの町や季節感の表現は作者の繊細さを感じられます。そして灯里達が見つけてくれるささやかな幸せが心を癒してくれるので男女問わずおすすめしたい作品です。

 

『炎炎ノ消防隊』大久保篤

 

「焔ビト」という燃える人々が現れるようになった世界で主人公・シンラが死んだ母親との「ヒーローになる」という約束を守るために戦うお話です。 「ソウルイーター」でおなじみ大久保篤さんの最新作。彼の作品の醍醐味ともいえる戦闘だけでなく、展開やギャグも全てテンポがよくスイスイ読み進めることができます。異能力系戦闘ものが好きな方には一度読んでいただきたい作品です。

 

キャラが濃い阪大文学部生が選ぶ漫画

次は、漫画をさまざまな視点から読めそう(?)な阪大文学部の2人。

選ぶ漫画にセンスが光る。文章も書きなれている感がある。

 

文学部2回生 コフるねこさん Twitter:@Story_Neko5

「旅・写真・料理(ラーメン)・仮面ライダー……のオタク

旅先で執筆してます。何を書けばいいのかわからなかったんですけど、テキトーに自分の好きなモノ(ちょっと古いヤツが好き)を選びました……。 」

 

『仮面ライダー(原作版)』石ノ森章太郎

 

昭和ライダーを敬愛する僕にとって外せないのがコレ。見どころは、今のライダー作品からは消えてしまった「おどろおどろしさ」。突然悪の組織ショッカーに肉体を殺され脳のみの姿となる1号ライダー、その脳からのテレパシーによる手助けを借りて戦う2号ライダー……本来の仮面ライダーって背筋が凍るような怪奇アクション漫画なんです。

 

『火の鳥』手塚治虫

 

永遠の命を持ち、そしてその血は永遠の命をもたらす。そんな「火の鳥」を中心に物語は過去と未来の様々な時代に展開します。実はこの火の鳥が全ての元凶というか、鬼畜な一面を持つ存在。人を殺しも生かしもするみたいな。歴史の面でもツッコミどころは多い。でも、手塚さんが描く命の意味について深く考えさせられます。

 

 

『どろろ』手塚治虫

 

手塚治虫の有名作品からもう一本。父の魔神への祈祷が原因で五体不満足に生まれ、自らの身体を取り戻すため妖怪と戦う「百鬼丸」が主人公。単なる勧善懲悪ではなく、実は百鬼丸や子分の「どろろ」が背負う自身の闇との闘いもメイン。正直決して読後感は良くないけれども、かっこよさと哀愁に胸を打たれます。

 

『動物のお医者さん』佐々木倫子

 

H大獣医学部に通う学生「ハムテル」とその飼い犬「チョビ(シベリアンハスキー)」を中心に周囲の動物や人間の様子を描いたコメディ作品。登場する動物の周りには人間の言葉とは区別された形で「セリフ」が描かれているのですが、それが人間臭くてかわいくてしょうがない。90年代のシベリアンハスキーブーム牽引役というのも納得。

 

『テルマエ・ロマエ』ヤマザキマリ

 

古代ローマの建築技師ルシウスが現代日本の浴場にタイムスリップし、その技術を盗んで大成功する話……というと身も蓋もないですが、とにかく面白いコメディ。ギャグだけじゃなくて妙なリアリティがあるのが良いんですよ。旅先で必ず温泉に行く僕ですが、もしかしたらこの漫画がその所以かもしれません。

 

 

文学部1回生環さん Twitter:@10tama14

「演劇学専修に進む予定です

外部の劇団で演出助手をやっています。

趣味は文章を書くこと・考えること・そして耳かき。」

 

『デビルマン』永井豪

 

♪あれは誰だ?誰だ?誰だ?あれはデビルデビルマーンデビールマーン♪

人間を守るために悪魔と合体しデビルマンとなった不動明の闘いの物語。

人間でも悪魔でもない、デビルマンになった主人公の苦悩と葛藤は、「どちらか片方」で生きることが難しい現代の私たちにも通じるものがあるかと。何十年も前の作品なのに全く色褪せない名作です。

 

『ミスミソウ』押切蓮介

 

心が元気なときに読んでいただきたい。田舎に引っ越していじめっ子たちに家族を殺された女の子の復讐のお話です。誰も救われない…。

人間の、どこまでも残虐になれる面と孤独を恐れる面とが凝縮された作品で、押切蓮介さんのヘタウマな絵がそれらをより強調しています。

 

『さびしすぎてレズ風俗行きましたレポ』 永田カビ

 

 

鬱病や摂食障害を抱えた作者が、レズ風俗を利用したこときっかけに色々考えたことがまとめられた漫画。絵がとっても可愛らしいので読みやすい。でも、書いてある内容はとても深いし、読む側も色々考えさせられる。「愛し愛されるってどういうこと?」「そもそも性って何?」などなど。続編にあたる「1人交換日記」もおすすめです。

 

『鬼滅の刃』吾峠呼世晴

 

現在週刊少年ジャンプで連載中の大正ロマンな鬼退治漫画。とにかく絵が可愛らしい!でも表現がなかなかバイオレンスなので苦手な人はご注意ください。

主人公の炭治郎の諦めない、自分を鼓舞する言葉に無限に感動します。私は受験期一体何度炭治朗の言葉に救われたか…。

 

『トモちゃんはすごいブス』森下裕美

 

突然父親を亡くした生活力0のチコちゃんの元に、生前父親から「娘の友達になって」と頼まれたという壮絶にブスなトモちゃんがやってきて…というお話。

シンプルな作画で、淡々と進んで行くのが心地良い。舞台は大阪でほとんどの登場人物がコッテコテの関西弁を使って喋るのだが、それがまた心地良い。生きるのに疲れたなぁ、という時に読むとちょうど良いかも。

 

 

阪大卒・東大生・京大生が選ぶ漫画

そして、阪大卒の方にも書いていただいた。

大人めな視点からの、大学生に読んでほしい漫画。

 

阪大卒の社会人Nさん

「漫画の所蔵冊数が軽く2000を超えている。本棚が足りないのが悩み。」

 

『僕の小規模な失敗』福満しげゆき

 

「よく「みんなつらいんだよ」と言われるが…それが僕がつらいのと何の関係があるんだ」というフレーズが有名な福満先生の代表作。ひたすら悶々、鬱々とする主人公の姿が執拗に描かれますが、ラストで意外な行動力を見せます。そしてこれがほぼ実話というのがすごい。悶々、鬱々とした大学生に、若いうちに手に取ってほしい作品。

 

『あそびあい』新田章

 

何の悪気もなく複数の男と関係を持つ女の子。そんな女の子をなぜかずっと好きな男の子。地方都市を背景に描かれる高校生の話です。ついつい人間関係に欲張りになってしまう人や、ついつい報われない恋愛をしてしまう人におすすめ。ちょっと胸糞悪い話なので注意は必要ですが、短いうえに絵がきれいなので、気分が悪くならないうちに読み終わるとは思います。

 

『先生の白い嘘』鳥飼茜

 

性を巡る様々な問題にまっすぐ向き合って描かれた話題作。まっすぐ向き合いすぎていて、読むのが途中でしんどくなります。でも、これも若いうちに読んでおいて損はない作品。人間関係をついつい難しく考えすぎてしまったり、自分の性について罪悪感を持ったことのある人におすすめ。同じ作者の別作品も全部面白いです。

 

『まいりました、先輩。』馬瀬あずさ

「いったい、インスタに恋人とのツーショットを載せるような高校生ってどんな恋愛をしているんだ?」と思っている人におすすめです。彼らがどんな生活を送っているかが、すべてわかります。青春で、憧れで、でもリアルで、ものすごい漫画です。表紙のラブリーな絵に反して中身の絵は意外にあっさりとしているので、表紙に臆さず手に取っていただきたいです。

 

『ハニーレモンソーダ』村田真優

 

「少女漫画って、だいたい主人公の敵にイジワルな女がいる」という先入観は捨ててください。登場人物の性格がひたすら良くても話はここまで面白くなるという見本のような漫画。「こんな男(女)、現実にいない」なんていう陳腐な考えは一旦置いていただき、とにかく読んでほしい。現時点での少女漫画の最高峰だと個人的には考えています。

 

 

 

 

そしてそして、非常にありがたいことに、OUだけでなく他大生にも寄稿いただいた。

どことなく「東大生っぽい」「京大生っぽい」選書になっているのが面白い。

 

東大生、京大生が選ぶ漫画とは?!

 

てねーるさん Twitter:@President_tener

東大大学院情報理工学研究科

 

『魔人探偵脳噛ネウロ』松井優征

 

この漫画はタイトルに”探偵”とついてはいますが、作者曰くその実態は「推理物の皮を被った単純娯楽漫画」です。娯楽漫画として完成度が非常に高いです。1巻から最終巻まで計算し尽くされて話が作られているのがうかがえます。主人公のネウロと弥子のキャラが魅力的だし、感動シーンも多い名作です。

 

『武装錬金』和月伸宏

 

『るろうに剣心』で有名な和月伸宏の描くバトル物の王道少年漫画の傑作です。主人公の武藤カズキは最も少年漫画らしい魅力的な主人公です。少年漫画の熱くなれる要素をたくさん詰め込んだ名作です。敵役のパピヨンやヒロインの斗貴子さんなど魅力的なキャラも多いです。短く10巻程度でまとまっているので軽く読めます。

 

『エルフェンリート』岡本倫

 

残酷な流血シーンが多いのでその点で人を選ぶ作品ですがかなりの傑作です。差別や迫害などの重いテーマを扱っていますが決して暗すぎず、読み終える頃にはすっきりした読後感が残ります。先の読めない緊張感のある展開が続くので最後まで一気に読み通せます。終盤は涙なしには読めないほど感動します。

 

『そらのおとしもの』水無月すう

 

シリアス、萌え、ギャグが非常にバランス良く混ざった名作です。エロコメディ全開のギャグは見る人を選びますが、それが大丈夫な人ならばかなり笑えるはずです。ギャグに混ざるシリアス要素も浮くことがなくかなり魅力的なストーリーになっています。結構泣けます。登場キャラもみな魅力的です。

 

『寄生獣』岩明均

 

誰もが認める名作漫画です寄生生物ミギーと平凡な高校生新一の奇妙な共同生活を通して、人間という生物の在り方について考えさせられる名作です。結構グロテスクなシーンが多いので人を選ぶところはありますが、そのテーマ性の深さには感心します。10巻で奇麗にまとまっており話作りの上手さがうかがえます。

 

とってぃーさん Twitter:@tomaru0614

東大文Ⅰ

『天人唐草』山岸涼子

 

保守的な父親の元で育てられた女性の物語を含む短編集。ひたすら慎み深く振る舞うようにしつけられた結果周りに馴染めず、事あるごとに精神的に自分を事あるごとに精神的に追い込まれてしまう。どことなく三島の通俗小説音楽を思わせる。

 

『バナナブレッドのプディング』大島弓子

 

少女が擬似結婚をするストーリー。それにより彼女は成長を遂げる。
心理学的見地からのヒントは示されるが、人物たちの心理は一点に収束されない。
対人関係が暗示によって成立しているという構造を暴いてみせる。

 

『どんぐりの家』山本おさむ

 

障害を持つ子供を育てる夫婦の物語。描写は丁寧でかつ偽善的でなく、切実なものを感じさせる。
小説の『震える舌』に匹敵する佳品。

 

『ヒミズ』古谷実

 

父殺しの物語。両親を美化して見ずひたすら自分勝手な存在として描いているのがいい。
コントロールできない自我の描き方がうまい。ひたすら自分を追い詰め、他人を傷つけ続けてしまう。

 

『自虐の詩』

 

DV、ネグレクトを乗り越えた少女が自立するまでの物語。
主人公の優しさ、強さだけでなく弱さや狡猾さまで描いてみせるのが秀逸。
悪人はいなくても悲劇は起こりうるということを描く。

 

 

 

あばばばばさん Twitter:@hbc_abbbb

京大総合人間学部4回生

「知的好奇心を大切に、総合人間学部という心地いいフィールドに暮らしています。ご飯を食べるのが好き。」

 

『もやしもん』石川雅之

 

私がこの漫画に初めて触れたのはいたいけな未成年の頃。お酒の話はようわからんな~と読み飛ばした記憶があるほど情報量たっぷりです。農大を舞台に主人公達がお酒(や発酵食品)と関わるメインテーマ。可愛い菌でこの作品を知った人も多いかも!これを機に、お酒片手に読み返すと物知りになれちゃうかも。

 

『ヘタリア』日丸屋秀和

 

私の世界史好きは似顔絵付きの人物辞典とこの漫画(そのアニメ版)から始まった_____ 可愛い擬人化キャラの織り成す史実の数々は私達の目にとって時に愉快に時に残酷に映るもの。世界史に親しんだ人もそうでない人もこの本で世界中をもっと身近に感じられるかも?アニメのテンポ感と短さもユニークです!

 

『PLUTO』浦沢直樹×手塚治虫

 

鉄腕アトム『地上最大のロボット』をベースに浦沢直樹氏がアレンジを加えた作品。浦沢直樹氏によるタッチはもちろん、原作にも登場するドイツの探偵ロボット”ゲジヒト”を主役に据え展開されるストーリーは、ロボットと人間の共生する社会をより切実なものと感じさせる。雨が似合う、少し大人のテイスト。

 

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』押見修造

 

京都丸善地下2階で私はこの本と偶然の出会いを果たす。描写のリアルさに共感性羞恥も激しく刺激されながら、伝えたい言葉の1文字目を何度も繰り返す症状に襲われた事のある過去の私を思い出した。他人を理解しようとする時、その大事な一歩目は『知ること』だと思う。これはきっと身近な青春の1ページ。

 

『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦

 

荒木飛呂彦氏の描く”人間賛歌” 現在8部が進行中も1~7部それぞれ特色を持つ物語です。私が好きなのは(もちろん全部好きだけど)アメリカ横断レースを舞台にした7部。独特のタッチでブランドとのコラボも果たして世界中にファンがいる。『目標に向かう黄金の意志』など、自分の”芯”を意識できる魅力的な超大作。

 

 

 

さて、東大生・京大生・阪大生・阪大卒が選ぶ「大学生におすすめの漫画」、いかがだっただろうか。

就活や旅行などでネカフェに行くこともあるだろう。そんなときに超役に立つ記事だ。

個人的には『山本アットホーム』『星屑ニーナ』『サザンウィンドウ・サザンドア』『アフリカのサラリーマン』『仮面ライダー』『トモちゃんはすごいブス』『あそびあい』が気になった。

『武装錬金』『自虐の詩』『PLUTO』は筆者も読んだことがあり好きな漫画だ。2人が薦めた『鬼滅の刃』『ARIA』も注目。

 

written by 協力いただいたみなさん

編集 蒲生由紀子

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